Windows環境で、Javaの統合開発環境(IDE:Integrated Development Environment)の1つである、Eclipseのインストールから統合開発環境を使用してプログラムを実行するまでの方法を紹介していきます。
検証環境
検証に使用した環境/ライブラリを次に記載します。
- OS
- バージョン:Windows 10(1909)
- Pleiades All in One Eclipse
- バージョン:2020-12
Eclipseのダウンロード
Eclipse単体ではなく、Pleiades All in One Eclipseをダウンロードして使用します。
次の公式サイトから、最新バージョンのJava / Windows 64bit / Full Editionをダウンロードしてください。
公式サイト:https://mergedoc.osdn.jp/
Pleiades All in One Eclipseは、様々なプラグインや日本語化などが設定されています。Eclipse単体をダウンロードしてから個別に必要なソフトウェアをインストールする必要がなくなります。
Eclipseのインストール
ダウンロードしたファイルを解凍してインストールします。解凍するときは、7-Zipを使用してください。使用する解凍ツールを指定する理由は、公式サイトに次のような、注意書きがあるためです。
Windowsでは7-Zipで解凍してください。それ以外で解凍した場合、パス長260文字制限により正常動作しません。
https://mergedoc.osdn.jp/
Windowsでは、パス長の制限があるため、可能な限り短いパスになる場所で解凍してください。次の例では、c:\
に解凍したディレクトリになります。
c:\pleiades\
.metadata.default
eclipse
java
tomcat
pleiades-2020-12-java-win-64bit-jre_20201222
これ以降は、c:\
に解凍したディレクトリをもとに説明します。
Eclipseの起動
Eclipseを起動するため、次のファイルを実行します。
c:\pleiades\eclipse\eclipse.exe
起動すると次のような、スプラッシュ画面が表示されます。最初は、起動に時間がかかることがあります。
しばらくすると次のような、ワークスペースを選択する画面が表示されます。ワークスペースは任意の場所を指定することもできますが、今回は、デフォルトのまま「起動」ボタンを押下します。
指定したワークスペースのディレクトリは、次の場所に作成されます。
c:\pleiades\
.metadata.default
eclipse
java
tomcat
workspace
pleiades-2020-12-java-win-64bit-jre_20201222
Eclipseの使用方法
Eclipseを使用して、Javaプログラム作成から実行までを実施します。
Javaのプロジェクト作成
新しいプロジェクトの作成を、次の手順で実施します。
- メニューバーの「ファイル」を選択します。
- 「新規」、「Java プロジェクト」の順番で選択します。
選択すると、「新規Javaプロジェクト」の画面が表示されます。
「新規Javaプロジェクト」の画面で、次のように入力します。入力後は、「完了」ボタンを押下します。
- プロジェクト名
- ExampleApplication
- JRE
- 「プロジェクト固有のJREを使用」を選択して、「java11」を選択します。
- 上記以外
- デフォルトのままにします。
module-info.java
の作成に関連するダイアログが表示された場合は、「作成しない」のボタンを押下してください。
作成が完了すると、「パッケージエクスプローラー」のタブ画面に、作成したプロジェクトの情報が表示されます。
Javaのクラス作成
Javaクラスの作成を、次の手順で実施します。
- 作成したプロジェクトを選択して「右クリック」を押下します。
- 表示されたメニュー画面から、「新規」、「クラス」の順番で選択します。
選択すると、「新規Javaクラス」の画面が表示されます。
「新規Javaクラス」の画面で、次のように入力します。入力後は、「完了」ボタンを押下します。
- パッケージ名
- com.example
- クラス名
- Main
- どのメソッドスタブを作成しますか?
- 「public static void main(String[] args)」を選択します。
- 上記以外
- デフォルトのままにします。
作成が完了すると、「パッケージエクスプローラー」のタブ画面に、次のような情報が表示されます。
Javaの処理作成
Javaの処理を作成していきます。処理内容は、コンソールに「Hello World!」を出力する処理になります。
作成したMain.java
ファイルを表示して、main
メソッドに次の処理を実装します。
public static void main(String[] args) {
System.out.print("Hello World!");
}
System.out.print
関数は、指定した値をコンソールに出力する処理になります。
Javaの処理実行
作成した処理の実行を、次の手順で実施します。
- 「パッケージエクスプローラー」のタブ画面から「Main.java」を選択して「右クリック」を押下します。
- 「実行」、「Javaアプリケーション」の順番で選択します。
選択すると「コンソール」のタブ画面に、次のように出力されていれば処理が正常に動作していることになります。
まとめ
Eclipseのインストール、クラス作成から実行方法までを紹介しました。